CCTV監視カメラは現在、屋内外を問わずあらゆる場所で目にすることができます。多くの都市ではすべての大きな交差点の信号や標識のポール上にカメラが並び交通状況をビデオキャプチャするとともに、犯罪の解決にも役立っています。しかし都市監視システムの普遍性の裏には屋外カメラの障害発生率が非常に高いという、不都合かつ致命的にもなりかねない隠れた弱点があります。
屋外ビデオ監視システムの維持管理は、まさにこの高い障害率のため非常に高額になることがあります。実際、台北の屋外監視システムについて政府の最新調査では、設置されているカメラのうちほぼ半分が故障し正常に機能していないという結果が出ています! この驚くべき数値は、システムの維持費が予算を大幅に上回っていることが原因です。カメラの故障率があまりに高いため、その交換費用が追いつかないのです。同様に北米やヨーロッパでも、屋外監視システムの維持は行き届いていないのが現状です。 ひとつの見方としては、これは単純にオペレーションと維持管理策の失敗だと言えます。つまりもしオペレータがCCTVシステムの管理に十分な予算と人的資源があれば、こうした問題は起きないはずです。しかし実情は、カメラの交換は非常に高価であり、これほどの故障がすでに起きている今、厳しい予算内で常に故障を起こす屋外カメラをその都度交換し続けるのは現実的ではありません。
この問題に対するより効果的な対策は、信頼性が低い屋外CCTVカメラの問題を根本から改善することです。もし屋外カメラのMTBFが高く、障害率が低ければ、中断のないカメラのカバレッジと稼働時間をより容易に達成できるはずです。残念ながら、屋外監視カメラの低信頼性は、多くの点に問題がありメラの本質的な基本設計に起因します。現在の貧弱な屋外監視の質を高めるには、障害の鍵となるイントを特定し、更にそれらを克服するソリューションを探す必要があります。
この対策の問題点は、カメラヒータやカメラファンが深刻な脆弱性をシステム全体にもたらすところにあります。これらのパーツはいずれも故障するとカメラにも故障を招く障害点となります。もしファンが故障すれば、カメラも故障します。そしてヒータが故障しても、やはりカメラが故障します。更に、ヒータまたはファンの性能が単純に仕様を下回って稼動していた場合でも、筐体環境がカメラの定格温度を上回り、故障を起こすのに十分です。ここで重要なのは、この筐体による環境制御システムへの依存の結果として、ヒータあるいはファンが故障した場合、オペレータは必ず故障箇所だけでなく、カメラ全体を交換しなければならないことです。そのため、カメラシステム全体のMTBFは、実際はヒータ、ファンそしてカメラユニットのMTBFすべてを合わせたものになります。この脆弱性を考えれば、屋外カメラの管理費用が多くの場合において使用可能な予算を大幅に上回るのは至極当然です。カメラを常に入れ替えなければならない場合、システムの維持費用は設置費用をみるみる上回ることになります。
屋外監視システム運用コストの高額化にはデバイスの入れ替え自体に加え、更に、いくつかの要因があります。運用総コストのもう1つの大きな要因として、常にカメラを屋外の現場で交換し続けることに伴う人的コストの負担があります。いたずらや破壊を防ぐため、屋外カメラは、目立たない隠れた場所に設置されていることがほとんどです。しかしこれはメンテナンスの際、カメラにアクセスしづらいこと意味します。本来は、メンテナンスの発生頻度はなるべく低く、作業員の人的コストの負担が少ないほうが理想的です。 最後にファンおよびヒータは、電力消費量が大きいデバイスです。これは現場の電源配線を複雑で高価にする可能性があるため、軽視できないデメリットです。実際、分散され屋外で比較的低電力のアプリケーションであるビデオ監視システムは、例えばソーラ-やバッテリー、あるいは別個の電源が不要な便利なPoE+電源などのローカル電源がうってつけです。そしてこれらの技術を使用する場合、すべてのワ電力を無駄にすることはできません。しかし残念ながらヒータやファンによる追加電力消費が、カメラ全体のソーラ、バッテリー、あるいはPoE+電源の電力バジェット超過の原因となっている場合が多くあります。
商用製品の製造メーカと異なり、Moxaのコアコンピテンスは、常に苛酷な産業環境での使用に耐える堅牢なデバイスを製造しています。Moxaはこうした実績にもとづいた温度設計や高耐久性のデバイス製造の豊富な経験を生かし、VPort 36-1MPという世界初のヒーターレス/ファンレスの堅牢なハイ・デフィニション(HD) 昼夜ボックスタイプ屋外用H.264 IPカメラの開発に成功しました。 VPort 36-1MPのすべての部品は、独自のヒートシンク、PCBコンポーネントの配置、そしてチップの選定に至るまで、熱性能と信頼性を前提とした設計が施されています。この非常に優れたMTBFにより、VPort 36-1MP は、運用コストを低く抑え、非常に信頼性の高いビデオ監視システムを構築することができます。
堅牢なハイ・デフィニション(HD) 昼夜ボックスタイプ屋外用H.264 IPカメラVPort 36-1MP は、その堅牢性に加え、豊富な機能、PoEサポート、最先端のIVA(インテリジェントビデオ分析)技術、そしてWDR(ワイドダイナミックレンジ)機能により被写体の明暗部の対象物をそれぞれ自動的に調整し自然な状態で撮影することができます。また、DNR(デジタルノイズリダクション)によるビデオ信号に混在するノイズを低減、更に、BLC Backlight Control)による逆光補正といった画像処理機能を備えています。VPort 36-1MPを使用すれば、極端な温度環境下のビデオ監視システムに中断がなく、信頼性が高く、そして鮮明なビデオ性能を実現します。