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EtherNet/IPおよびPROFINETプロトコルを通してPLCとイーサネットスイッチをネットワークに コンバージェンスすると共にパフォーマンスの最適化を実現

  • 2012.10.31

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産業オートメーションにおいて* EtherNet/IPおよびPROFINETといったプロトコルを通してPLCとイーサネットスイッチをネットワークにコンバージェンスすることができます。しかし、一般のイーサネットスイッチでは、そのようなネットワークで最大のパフォーマンスを実現することはできません。そのためイーサネットスイッチは、PLCと一緒に使用することを考え最適なパフォーマンスを発揮できる設計が必要です。

PLCおよび産業用ネットワークがユニークなパフォーマンスと運用特性を実現するには、最適なネットワークパフォーマンスを実行するためにその環境で優れた設計がされているスイッチを展開することが重要です。大まかに言えば、イーサネットスイッチが真にPLCを含むネットワークで成功するために満たさなければならない3つの主要となる基準があります。

* Ethernet/IPは、標準TCP/IPプロトコルを使用することでWeb、e-mail、音声、ビデオなどのプロトコルと同じネットワークで共存可能であり、これまでできなかった異なるベンダ製品間での相互運用性を可能にします。Moxaの新製品EDS-405A/408A-EIPシリーズマネージドスイッチは、Ethernet/IPに対応することにより制御データおよび情報データを統合した優先制御が可能となります。

スイッチは、産業用オートメーションプロトコルを取り入れる必要があります

PLCベンダは、PROFINETおよびEtherNet/IPを適合させることによりイーサネットネットワーク上で使用するデバイスを最適化しました。PIは、ネットワークを介して送信することができるPROFINETのイーサネット互換フォームとしてPROFINETを開発しました。ODVAは、特に産業用イーサネットで使用するためにEtherNet/IPを開発しました。
従来のイーサネットインフラストラクチャでは、アプリケーション層のトラフィックは、スイッチやルータに対して完全に透過です。しかし、これはEtherNet/IPまたはPROFINET SCADAシステムがPLCや他の産業用デバイスを管理する同じ方法でイーサネットインフラストラクチャを管理することができないことを意味します。ここにソリューションとして、より緊密な統合に加えてPLCと同じプロトコルをサポートするスイッチ展開が必要となります。産業オートメーションシステムの中のPLCがODVAまたはPIから認証されている場合、そのシステム内のイーサネットスイッチも同様に認証が必要となります。

PLCとイーサネットスイッチの両方がEtherNet/IPまたはPROFINETと同じ産業用ネットワーキングプロトコルをサポートする場合、SCADAシステムは、それらのデバイスの両方を認識し管理することができます。しかし、RSLogix 5000およびStep7といったSCADAソフトウェアとの相互運用性を完全に保証するためにPLCおよびスイッチは、ODVAおよびPIといった関連するプロトコル機関からの認証を共有する必要があります。ネットワーク全体の認証は、スイッチやPLCを含めたすべての関連するネットワークデバイスがSCADAソフトウェアを通して完全に管理可能であることが確認する必要があります。

スイッチは、オートメーションコンテキストで簡単に展開でなければなりません

SCADAシステムは、産業用オートメーションシステムの管理、メンテナンス、およびトラブルシューティングを行うために使用されます。例えば、障害のあるオートメーションデバイスを交換するときに産業オペレータは、SCADAのインターフェースを介して新しいデバイスを検出し設定します。 通常、SCADAシステムを介さずITコンテキストの中で設定および展開する場合、イーサネットスイッチは、産業オペレータに障害を提示します。また、スイッチは、ITエキスパートがwebまたはtelnetコンソール、ネットワークに接続されたPCを通して、産業プロトコルをサポートするスイッチを使い同じ方法で設定します。

産業用デバイスとイーサネットデバイスとの設定方法の相違は、重大なオペレーション上のハードルとなることを意味します。設置されたときと同じ方法で動作するデバイスに代わりオペレータは、PLCを展開する1つのプロセスおよびスイッチのための別のプロセスを開発しなければなりません。この両方の設定戦略をカバーするには、十分な専門知識のあるオペレータが開発する必要があるため、これは高価な提案となる可能性があります。 産業オペレータは、既にSCADAソフトウェアの使用に精通しているので丁度イーサネットスイッチが他の産業用デバイスと同じようにSCADAソフトウェアについてオペレータの既存の専門知識を使い設定すべきです。これは、単に利便性の問題ではありません:IPベースの設定とは対照的にSCADAベースの設定は、スイッチのセットアップに既存スタッフのリソースまた、新規採用またはトレーニングされた新しいスタッフを使うことでIPベースの設定とは異なります。 SCADAベースの設定は、デバイスの交換やメンテナンスが劇的に簡単となりシステム全体のメンテナンスコストを削減します。

スイッチはPLCの産業パフォーマンス特性にマッチさせる必要があります

イーサネットは、多くの場合、基本的なラダーロジックとクイックレスポンスおよびスタートアップタイム機能を実装する PLCのパフォーマンスレベルとマッチさせるのに苦労します。この理由は、システム全体の歯車のすべてが相互に依存しなければならない同期化されたオートメーションシステムにおいてPLCやスイッチがミックスされているので、いくばくかの危険が存在するためです。ブートアップがあまりに遅いスイッチを使用すると産業オートメーションシステムにおいてPLCが期待するネットワーク接続を確立する際に障害の起因となる警報のトリガと不具合を誘発するかもしれません。

重機械と共に稼動の激しい工場フロアで展開するPLCは、熱、寒さ、湿気、ほこりなどの苛酷な条件に対する保護がされていいます。これとは対照的にイーサネットは、屋内環境で使用することを前提として開発された技術であり、多くのイーサネットスイッチは、空調設備のある温度制御されたサーバルームなどで展開します。しかし、PLCと並んで稼動するイーサネットスイッチは、PLCの産業用の耐久性とパフォーマンスと同じレベルを備えている必要があります。また、PLCは、ネットワークインフラストラクチャがオンラインとなるのを待つ必要を防止するためにイーサネットスイッチは、高速ブートアップタイムが必要不可欠となります。更に、ネットワークインフラストラクチャは、工場フロアでPLCと接して展開するために物理的に十分な復元力が必要です。
最後に重要な考慮事項は、PLCを使用する産業用オートメーションネットワークは、ミッションクリティカルな機能の実行および高い可用性と高速のシステムリカバリが必要です。産業プロセスでは、ネットワークの中断が施設全体の停止に伴う深刻な費用損失に繋がり更なる安全上のリスクをもたらします。これは、イーサネットネットワークの信頼性が非常に高く、個々のリンクまたはノードの障害からのリカバリができなければならずまた、そのリカバリが非常に迅速に行われなくてはならないことを意味します。SNMPなどの従来のネットワークリカバリプロトコルでは、リカバリタイムが数秒もかかるためミッションクリティカルな産業プロセスには、あまりのも遅すぎました。

Moxaのスイッチは、PLCと完全な相互運用が可能です

MoxaのEDSシリーズ産業用スイッチは、PLCとシームレスに相互運用するための機能を備えています。スイッチは、EtherNet/IPおよびPROFINET互換性に必要なODVAとPIの認証を受けそれぞれのプロトコルと完全に準拠することを保証するためにPLCと共に優れた展開に適する以下の鍵となる機能を備えています :

産業システムでのPlug and Play 展開
デフォルトとしてIGMPスヌーピングまたはLLDPをサポートしているEDSスイッチは、ネットワークに接続すると直ちにEtherNet/IPおよびPROFINETシステムがスイッチを認識することが可能です。スイッチは、産業システムオペレータが精通しているRSLogixまたはStep7 SCADAシステムを通して設定できます。複雑なスイッチの設定を通して実行を必要とする代わりにSCADAシステムは、必要とされるとAOI(RSLogix)またはGSDML(Step7)ファイルをインポートまた、他の産業デバイスと同じ方法でスイッチを取り扱うことができます。
キーとなる産業機関からの認証
Ethernet/IPをサポートしたEDSスイッチは、ODVA、PROFINETをサポートしたEDSスイッチは、PIにより認証されています。
迅速なスタートアップタイム
10秒未満でスタートを開始するEDSスイッチは、一般的なイーサネットスイッチおよびルータのパフォーマンス特性を超過しています。また、PLCが一旦ブートアップするとイーサネットインフラストラクチャが準備できていることを保証するには十分に高速です。
堅牢な産業用ハウジング
堅牢なメタルハウジングと寛大な動作温度範囲をサポートするEDSスイッチは、工場フロアで必要な物理的に弾力性のあるオペレーションを提供します。
高速ネットワークリカバリ
MoxaのEDSスイッチは、Turbo RingおよびTurbo Chainネットワーク冗長技術をサポートします。リンクまたはデバイスの障害が発生した場合、このMoxa特許の技術は、重大なプロセスの中断を防ぐために20 ms未満でバックアップリンクを駆動してネットワーク通信を復元する高速のシームレスなオペレーションを実行します。