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AMHシステムにおけるワイヤレスデバイスの評価に必要な5つのポイント

  • 2016.06.03

AS/RS(Automatic Storage and Retrieval Systems=自動倉庫) および AGV(無人搬送車) を含む AMH(Automated Material Handling)システムは、世界中の製造施設や倉庫において重要な役割を果たしている、現代の"コンベヤベルト"です。これらのマシンは現在、製造施設に定着し、今後ますますIoTと結びついて導入が期待されています。しかし、成功しているAMHの設置のすべての背後には、マシンと人の間の相乗効果を提供する、強力なワイヤレスソリューションが存在します。

それでは、次の5つのチャレンジを通して、ワイヤレスデバイスがAS/RSおよびAGVシステムに適正に機能しているかどうかを見てみましょう。

チャレンジ 1:ワイヤレスのローミングパフォーマンス
  • ワイヤレスローミングパフォーマンスが、オペレーション効率に影響を与えていませんか?
  • 処理できる数以上の多くのAPやクライアントをサイトで展開し、望ましくない結果になっていませんか?
  • クライアントハンドオーバタイムが長いことで発生するシステムのダウンタイムを我慢できますか?
ワイヤレスのローミングパフォーマンス

質の低いローミングパフォーマンスは、生産性と効率の低下に繋がる可能性があります。AMHシステムに設置されたクライアントデバイスは、1つのAPから他の異なるAPにローミングするローミングタイムが非常に短いか、ゼロハンドオーバタイムを実現する最新のワイヤレス技術を搭載する必要があります。さらに、システムのダウンタイムを回避する必要から、すでに実行中のタスクが完了していることを確認するために、スループットを維持することが絶対に必要です。クライアントハンドオーバタイムのために、現在の業界のベンチマークはミリ秒のオーダです。

チャレンジ 2:802.11nのサポートおよび/またはコンプライアンス
  • ワイヤレスデバイスは、802.11n無線LAN規格をサポートしていますか?
  • ワイヤレスデバイスは、802.11nの機能を利用できるように設定できますか?
802.11n

802.11n無線LAN規格をベースにしたワイヤレスデバイス、または準拠したものには、以下の利点があります。

  • 802.11b/gや802.11aと比較して2.4GHz/5GHzの複数の周波数をサポート
  • 広帯域幅およびデータストリーミング
  • マルチパスの影響を克服し、信号範囲や受信感度を向上するMIMOアンテナをサポート

これらの機能は、重要な産業用アプリケーション向けのワイヤレスデバイスを選択する際に、最も気になる項目です。複数の送信ストリームをサポートすることができるMIMO技術は、倉庫のような環境で無線LANネットワーク範囲を最大化する上で重要な要素です。

チャレンジ 3:電気的干渉からの保護
  • 突入電流に起因するAMHシステムのワイヤレス接続障害に直面していませんか?
  • 車両やシャトルに設置されているアンテナやアンテナの延長ケーブルが、他の物体からの静電気放電(ESD)や、空気中の浮遊荷電粒子により影響を受けていませんか?
電気的干渉からの保護

AMHシステムに設置するワイヤレスデバイスは、周囲環境からのESDや同じ電源を共有している他の機器の突入電流に晒されています。その結果、ワイヤレス接続障害が発生し、極端な場合には、デバイスの損傷にまで至ることがあります。システムインテグレータが行う一般的な対策は、デバイスの電源やアンテナにアイソレータを追加実装する方法です。しかし、数百ものデバイスにこれらのアイソレータを実装するとなると、膨大なコストが掛かります。この場合は、電源およびRFアイソレータを組み込んだデバイスが最も効果的なソリューションとなります。

チャレンジ 4:振動保護
  • 車両やシャトルに取り付けられたワイヤレスデバイスは、機器の水平、垂直、または横方向の動きに起因する激しい振動に対して保護されていますか?
振動保護

AMHシステムが設置される車両やシャトルは常に移動しています。そのため、激しい振動に長時間晒され、部品の破壊や緩み、最終的にはデバイスの完全な故障に繋がります。これらの移動プラットフォームに搭載されるワイヤレスデバイスは、連続的な振動に対処したメカニズムを提供する必要があります。IEC 60068-2-6規格準拠のビルトインワイヤレスデバイスは、厳しい車載振動に対して完全な保護を提供します。

チャレンジ 5:厳しい環境条件に対する保護
  • デバイスは、過酷な環境条件に対して保護されていますか?
  • 高温や低温、または埃や水に常に晒されることにより、ワイヤレスデバイスのパフォーマンスは劣化していませんか?
厳しい環境条件に対する保護

AMHシステムは、多くの場合、氷点以下の冷蔵倉庫を含む過酷な産業環境で操作するため、AMHシステム機器に設置するワイヤレスデバイスは、-40~75℃の幅広い温度範囲に耐え、また、埃や水の浸入に対しても保護されていなければなりません。

これらの5つの重要なポイントについての詳細は、下記のホワイトペーパーをご覧ください。

AS/RSおよびAGVシステムのための中断のないワイヤレス接続性に必要な5つの重要な要素
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ホワイトペーパー:AS/RSおよびAGVシステムのための中断のないワイヤレス接続性に必要な5つの重要な要素

このホワイトペーパーでは、製造業におけるAS/RSとAGVシステムのワイヤレスソリューション開発における5つの重要なアスペクトについて検討します。

  • 常に移動するプラットフォームへの対応
  • 限られたスペースでのシステム統合
  • ワイヤレスデバイスの設置の複雑さ
  • 複雑な設定とメンテナンス
  • 環境に対する制約
Moxaのソリューション

MoxaのすべてのAWK-Aシリーズワイヤレスデバイスは、信頼性の高いハイパフォーマンスモバイルWi-Fiネットワークの基本的なビルディングブロックおよびAS/RSおよびAGV市場に適したソリューションを提供します。AWK-Aシリーズデバイスは、モバイルアプリケーションに必要な信頼性の高いWi-Fiシステムを確保するために次の機能を備えています。

  • Moxa独自のTurbo Roaming技術により、ミリ秒単位のハンドオーバタイムでのシームレスなローミング
  • 2×2 MIMO技術によりWi-Fi稼働率を最大化
  • 干渉フリーのWi-Fi接続を提供する電源およびRFアイソレーション
  • 厳しいオンボード振動に対するIEC 60068-2-6規格の保護
  • -40~75℃の幅広い動作温度範囲

AS/RSおよびAGVソリューションの詳細については、下記の技術情報をご覧ください。

技術情報 AGVとASRSシステムにおける不足要素

技術情報 AGVとASRSシステムにおける不足要素

  • シームレスなWi-Fi機動性が、自動マテリアルハンドリング(AMH)システム成功の鍵
  • AS/RSとAGVシステムのための信頼性の高いワイヤレスソリューション開発における課題
  • なぜ、MoxaのワイヤレスソリューションはAGVおよびAS/RSシステムに完璧に適合するのか
  • AS/RSおよびAGVシステムのための最適なワイヤレスソリューション