1. ホーム
  2. 製品・技術情報
  3. Ekahau ソリューション

製品・技術情報

Ekahau ソリューション

大容量Wi-Fi ネットワークの設計について

  • 2016.07.15
干渉のペナルティ

「どうして昼休み時間になると無線ネットワークが使えなくなるんだろう?」という質問を良く聞きます。

Wi-Fi無線機は免許の必要の無い周波数帯を使っています。の周波数帯を使っています。したがって、誰でもWi-Fiネットワークを作れますが、Wi-Fiはこの周波数を使う電子レンジ、無線ビデオカメラ、ブルートゥース、赤ちゃんモニタ、ホームオートメーション、レーダーなどのデバイスと争うことになります。

例えば、Wi-Fiから見ると電子レンジは広帯域の干渉となります。電子レンジは、2.4GHzのWi-Fiチャネル全体に広がる電波を漏らしています。1台の電子レンジが周波数全体を使えなくすることは有りませんが、近くのデバイスの通信容量に大きな影響を与えます。一方、多くの無線ビデオカメラは2.4GHz帯の数チャネルを使用しますので、賢いWi-Fi技術者(またはWi-Fiインフラ)には、Wi-Fiネットワークのチャネル間隔を調整して状況を改善するチャンスがあります。

スペクトラムアナライザを使えば干渉を与えるデバイスは簡単に見つけられます(図5)。
スペクトラムアナライザには2つのタイプが有り、無線技術者はできれば両方とも道具箱の中に持っていたいものです。

  • USBケーブルを使ってラップトップに接続できるポータブルなスペクトラムアナライザ。サイトサーベイやトラブルシューティングをしたいあちこちの場所に持ち歩けます。欠点は、本質的にスペクトラム分析が周期的で連続的でないことです。
  • アクセスポイントに組み込まれたスペクトラムアナライザは、ネットワークが完成し、運用を始めれば連続的にスペクトラムをモニタすることができます。しかし、天井の高さでの測定であり、使用者が居る場所での測定値ではありません。

図5:スペクトラムアナライザに示される丸みを持つWi-Fi信号

表1:IEEE 802.11規格の特長
規格 周波数 APの代表的な
最大データレート
意義
802.11 (古い) 2.4GHz 2Mb/s 最初のWLAN規格
802.11b 2.4GHz 11Mb/s WLANを一般的なものとした
802.11a 5GHz 54Mb/s 最初の5GHz規格
802.11g 2.4GHz 54Mb/s 2.4GHzでスピードをアップ
802.11n 2.4/5GHz 450Mb/s 広いチャネル = 高速通信
802.11ac 5GHz 1.3Gb/s さらに広いチャネル,より高度な変調方式 = より高速通信