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デッドスポットとスローゾーン

多くのWi-Fiユーザがプア―なコネクティビティやスピードの遅さを経験しているはずです。まったく動作しない部屋があったり、別の部屋ではスピードが出なかったりします。信頼できるWi-Fiコネクションを実現するために解決しなければならない多くの問題点や障害があります。場合によっては、新しいワイヤレスルータを購入しなければ解決しないこともあります。

信号強度の減少

強い信号は、WiFiコネクションが遅くて断続的ではなく、高速で信頼性が高いという良い指標を提供します。これを他の人の会話を聞くことと比較することができます。即ち、静かで開放的なエリアでは、誰かの声が鮮明に聞くことができます。一方、厚い壁のある建物においては、聞き取りが難しくなります。同じことが屋内WiFiにも当てはまります。距離が増加するにつれてワイヤレス信号強度が減少しまた、異なるタイプの障害物がさらに信号強度を減少させます。

  • 内部の壁によるWiFi信号強度の損失
  • 壁による減衰がない自由空間の場合の信号レベル

この例では、建物の壁がある場合と無い場合と壁がない場合のWiFi信号強度を示しています。赤色の表示は、 適切なWiFiコネクティビティを実現するには信号強度が低すぎることが分かります。

自宅の様々な異なる物体がWiFiの信号強度にどのように影響するかを測定するには、次のガイドラインを使用できます。3dBの低下は、電力の50%の減少に相当します!

  • 石膏ボードまたはプラスターボード: 3 dB
  • 中空な木製のドア:4dB
  • レンガの壁:6dB
  • コンクリート:8dB
  • 冷蔵庫:19dB
What To Do

ワイヤレスルータの配置場所を変えることで多くのユーザのためにスピードとコネクティビティを改善できます。ワイヤレスルータを、より中央に近い位置に変更してみましょう。

laundry roomのキャビネットの中に押し込んであるワイヤレスルータを取り出して適切な設置場所を見つけてください。

  • WiFiを最も必要とする部屋を決定し、inSSIDer Officeを使用して信号強度を測定します。
  • 各部屋の信号強度を向上させるために、できるだけレンガの壁や金属物が少ない中央付近の場所を探してワイヤレスルータを設置します。
  • inSSIDer Officeを使って信号強度が高くなっていることを確認します。
競合するネットワークが招くスピードの低下

エリア内の低速コネクティビティの原因は、同じまたはオーバーラッピングしているチャネル上の競合するネットワークによって引き起こされている可能性があります。いくつかのネットワークで多数のアクティブユーザがWiFiチャネルを使っている場合、すべてのユーザのスピードが低下します。残念ながら、チャネルは、個人専用のものではないため、他のネットワークの使用を停止させることはできません。

最善の選択肢としては、ネットワークがオーバーラッピングしないチャネルを使用するか、信号強度の低いネットワークのチャネルを共有することです。ネットワークをスピードダウンさせる要因となるWiFi干渉には、次の2つのタイプがあります:

同一チャネル干渉 - チャネルを共有するネットワークは、協調して交互に話をします。チャネル帯域幅は、すべてのWiFiデバイス間で共有します。

オーバーラッピング干渉 - 非標準チャネルまたはオーバーラッピングチャネルは、ネットワークの協調ができず隣接するネットワークに干渉を引き起こします。それらは、標準チャネル上のネットワークと帯域幅を共有します。

同一チャネルとオーバーラップ干渉を比較した
ネットワークの信号強度

inSSIDer Officeのアルゴリズムは、単一のワイヤレスルータの信号強度のみを測定し、そして競合する各ネットワークが等しくアクティブであると仮定します。(より正確な干渉評価のためには、スペクトラムアナライザやパケットアナライザなどのより高度なツールを使用する必要があります)。

Wi-Fiのスピード低下を避けるためには、同一チャネル干渉やオーバーラッピング干渉が最も少ないチャネルを見つけなければなりません。つまり、使っているネットワークの数が少ないチャネルが必要ということです。そして、そのようなチャネルがあったならば、そのチャネルが比較的静かな(他のネットワークの信号強度が低い)チャネルであることを意味します。

What To Do

この適用では、ワイヤレスネットワークの理想的な場所を既に見つけたことを前提としています。 また、ワイヤレスルータのチャネルを設定および変更する方法も知っている必要があります。 方法がわからない場合は、ユーザマニュアルを参照してください。

inSSIDer Officeは、ネットワークのリンクスコアを表示します。これは、信号強度と同一チャネルおよびオーバーラッピング干渉のレベルを示す数値です。リンクスコアは、推定値であり、各ネットワークが等しくアクティブであることを前提としています。

最適なチャネルを見つけるには、次の手順に従います

  • inSSIDer Officeを使用して、各部屋のリンクスコアを測定します。
  • ワイヤレスルータのチャネル1、6、または11を試してみてください
  • 各部屋のリンクスコアを測定します。
  • 各部屋のベストの集約リンクスコアのチャネルを選択します。
非Wi-Fiデバイスによるデッドスポット

信号レベルが十分なのに接続できないことがあります。Wi-Fi規格に準拠せずにWi-Fiと同じ周波数を使っている非Wi-Fi無線装置によって、このような不感スポットが生じます。家庭内では次のような製品が不感スポットの原因となっていることがよくあります。時には優れた信号強度が得られているにも拘らずコネクティビティが得られないことがあります。これらのデッドスポットは、WiFiと同じ周波数を使用する競合すワイヤレスデバイスによって引き起こされる可能性がありWiFiとは協調しません。家庭でデッドスポットを引き起こす一般的なデバイスがいくつかあります:

  • コードレス電話
  • ワイヤレスオーディオシステム
  • 子供部屋監視カメラ
  • 電子レンジ
  • ワイヤレスセキュリティシステム
Wi-Spyだけが非Wi-Fi干渉を表示できます
ルータによる適切なWiFiチャネルの自動選択は必要?

一口で言えば、要りません!多くのワイヤレスモデムとルータは、より優れたコネクションを提供するために自動チャネル選択アルゴリズムを備えています。しかし、これが問題を解決するどころか頭痛の種となる可能性があります。自動チャネル選択は、非WiFiソースに対してはブラインドであり、同じチャネルを共有する干渉ネットワークの数だけを選択します。また、ワイヤレスネットワークを非標準チャネルに配置することにより複数のソースからの干渉がさらに増加します。結局、自動チャネル選択では問題は解決しません。しかも問題の発生頻度が高くなりトラブルシューティングが非常に困難になります。最善のソリューションは、Wi-Spy DBxを使ったinSSIDer Office(小規模ネットワーク)またはChanalyzer(複雑なネットワーク)のようなツールを使用してWi-Fi環境を監視し、最も干渉の少ないチャネルにアクセスポイントを割り当てることです。

What To Do

スペクトラムアナライザがなければ、非WiFi干渉に関する何らかの結論を確定することは困難です。スペクトラム解析の詳細をご覧ください。

次の手順は、他のワイヤレスデバイスのWiFi干渉を体系的にテストすることができます:

  • TamoSoft Throughput Test Utilityをダウンロード し、2台のコンピュータにインストールします。
  • 最初のコンピュータをサーバとして、2番目のコンピュータをクライアントとして設定します。
  • テストを開始する。
  • 問題の非WiFiデバイスをONにし、パフォーマンスに影響を与えるかどうかを確認します。
  • ワイヤレスデバイスを再起動して、チャネルを変更した場合の状態を確認します。WiFiがデバイスの影響を受けるかどうかを判断するまで、これを数回繰り返してください。
多くの理解

WiFiのスピードが遅いゾーンやデッドスポットには、様々な理由で発生する可能性があります。 これらの落とし穴を回避するには、ワイヤレスルータを中央の位置に移動し、干渉のないチャネルを選択することが、今回学んだことです。

適切なWiFiの知識とトラブルシューティングツールを活用することで、将来にわたりWi-Fiのパフォーマンスの低下に繋がる根本的な原因を突き止めることができます。