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製品・技術情報

デバイスサーバとは?(シリアル - イーサネット・ガイド)

  • 2010.02.16

第1章 序論

このシリアル - イーサネット・ガイドの目的は、通信業界に従事するプロダクトマネージャと営業担当にシリアル - イーサネット分野の用語の定義と方法論に関する全般的な紹介解説をします。この内容を理解することにより、プロダクトマネージャは、ハードウェアおよびソフトウェアの技術者とシリアル - イーサネットのソリューションプランを打ち合わせするのに必要な技術知識を得ることができます。また、営業担当者は、各層の顧客に対して適切なシリアル - イーサネットのソリューションを提供することができます。更に、シリアルデバイス製造者およびユーザーの両方は、21世紀の新しい通信ソリューションの中でシリアル - イーサネット製品を採用することにより厳しい競争に勝ち抜くことができると確認するでしょう。

デバイスサーバ技術

RS-232C, RS-422, RS-485, LonWorks, CANbus, Profibus、ModbusおよびInterbusを含むいくつかの非同期シリアルインターフェースは、現在いろいろな種類のデバイス(例えば、センサ、カードリーダ、メータおよびPLCのようなデバイス)を接続するのに使用されています。本書においては、イーサネット接続経由で最も広く産業界で使用されている、RS-232C, RS-422, RS-485インターフェースを装備するデバイスへアクセスするのに必要な製品とアプリケーションについて主に記述します。

シリアルおよびイーサネットインターフェース間の変換は、電気的信号とネットワークプロトコルのレベルで行われます。例えば、データ変換は、RS-232CフォーマットからTCP/IPフォーマットへの変換になります。これを行うには、デバイスサーバの技術が必要です。デバイスサーバまたはもっと具体的にシリアルデバイスサーバは、小規模の組込OSを装備しCPUを搭載したスタンドアロンのスマートなデバイスです。CPUは、TCP/IPスタックのような必要なソフトウェアプロトコルを含めそれ自身のOSを収容するには十分な大きさです。シリアルデバイスサーバには、RS-232C, RS-422およびRS-485ポートのように必要となるハードウェアインターフェースも装備しています。デバイスサーバは、予め決められたタスクを実行するためにシリアルとイーサネットのインターフェース間でデータの転送、処理を行うことができます。

産業界に対するイーサネットの衝撃

イーサネットは、いまやIT業界においては、デジタル通信の基幹ネットワークとして使われていますがそれ以外の業界、特に産業自動化分野においても急速に普及しています。今後、スマートグリッドを初めとする再エネルギーを利用した電力オートメーション、浄水、排水処理、製造プロセス、鉄道、道路交通管制、医療、石油、ガスなどのアプリケーションとして産業用イーサネットがインフォメーション・レベルだけではなく制御およびデバイスレベルでも使用されるでしょう。そのような環境の中で現在、既に使われている多くのレガシーのシリアルデバイスは、イーサネットに接続するインターフェースを内蔵していないことからシリアルデバイスをイーサネットに直接接続することができません。この結果、シリアルデバイスサーバは、イーサネット技術の採用を図るための中枢的な役割を果たすことになります。

シリアル - イーサネット技術の利点

シリアルデバイスサーバ製品は、その強力な能力によりレガシータイプのシリアルデバイスをネットワークに接続できるので多くの分野で幅広く使用されています。

主な長所 :
  • TCP/IPプラットフォームをシリアルデバイスに結び付けて業務管理および運用をスムーズに行えます。
  • TCP/IPプラットフォームを使ったシリアルデバイスの低コスト管理、リモート、モバイル管理でシステムのダウンタイムおよび人件費のコストを大幅に減少できます。