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信頼性の高いデータ通信の維持に支障を与える、目に見えない課題と、それを解決するためのヒント

データ通信を保持するためのサージ・プロテクション

  • 2014.12.05
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信頼性の高いデータ通信の維持に支障を与える
目に見えない課題と、それを解決するためのヒント

データ通信の維持に支障を与える目に見えない課題と、それを解決するためのヒントについての解説

Surges/Spikes - サージ/スパイク

シリアルインターフェースにおいて信頼性の高いオペレーションを実現するには、雷や他の"大型モータ、溶接機、高圧スイッチ、変圧器"などからの高電圧のサージや、"スパイク電圧、グランドループノイズ"のダメージから保護する必要があります。この問題を克服するために、EC 61000-4-5 Level 4認証およびIEC 61643-21 C2認証取得の産業用RS-232C、RS-422/RS-485シリアルデータラインサージプロテクタを使うことで、これらの要因によるシリアルデバイスの破損から保護することができます。

サージ/スパイク

サージプロテクタがサージ/スパイクに起因する損傷から阻止します

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ESD(Electrostatic Discharge) - 静電気

ESD(Electro-Static-Discharge = 静電気)は、2つの帯電した導電性が他の導電性の物体と接触、 あるいは非常に接近することで絶縁破壊が起き発生します。ESDによる予期せぬ激しい放電は、敏感な電子デバイスを破壊することに繋がるため、帯電防止デバイスを使用することが重要です。

ESD

アイソレータを使用してEDSから回避

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Ground Loops - グランドループ

産業用アプリケーションにおける問題のひとつとして、デバイスが異なる場所から電源供給を受け、装置間の接続が長い場合に生じる電位差があります。グランドラインを通じてグランドループが発生することによるノイズの発生がもたらす通信エラーや、装置内部のレシーバやドライバの破壊も懸念されます。この障害を無くすためには、グランドループを切る必要があります。例えば、シリアルデバイスサーバ、マルチポート通信ボードやインターフェースコンバータのように、オプティカル・アイソレータが製品に組込まれていれば、電気信号が光に変換されることにより直接、物理的に電気信号が接続されないため、2000V程度までの高圧に耐えられます。

グランドループ

グランドループを回避するためにはアイソレーションサポートモデルを使用する必要があります

グランドループ
光学的アイソレーション
光学的アイソレーション
2つのRS-232Cデバイス間の双方向シリアル通信に完全な電気的絶縁を提供する信号アイソレータです。このコンパクトサイズのアイソレータには、接続の両側を光学的に絶縁し、落雷によるサージ、偶発的な高電圧ショート、そして何よりもグラウンドループからの完全な保護を提供する外付けタイプもあります。
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Distance Limitation - 距離の制限

シリアル通信においては、シリアルケーブルが長くなるにつれてシリアル通信データをエンコードするために使用する電圧レベルが弱くなります。標準のRS-232Cシリアルインターフェースは、通常、最大15mという制限があります。この制限を越えてソリューションを最適化するための方法として、RS-232C・ツー・RS-422/485コンバータの使用があげられます。

RS-232C/ツー・RS-422/485コンバータを使用して距離の制限を克服

1.RS-232C・ツー・RS-422/485コンバータ

RS-232Cが複数の信号線が共通のグランド線を共有し、送信信号、受信信号の電圧を変化させて信号を伝送する不平衡型といわれる方式に対して、RS-422/485は、+の信号線と-の信号線を使って信号を伝達します。+と-の信号は必ず逆の電気特性となります。例えば0~5Vの電圧を使用する場合、+側が5V出力している時は、-側は0Vが出力されます。反対に、+側が0V出力している時は、-側は5Vとなる差動信号を使います。従って、各信号線は必ず2本のペア線を使い、片方を正論理、もう片方を負論理として伝送する方式、即ち平衡型の伝送方式です。この差動信号を使うために雑音を打ち消し、高速の遠距離通信を可能としました。また、RS-485は、1対の信号線上に複数の装置を接続できるマルチドロップが可能です。

  • 長距離伝送:最大1.2Km
  • ペアのツイスト・ケーブルで半2重または全2重通信が可能
  • 差動伝送によるノイズ耐性の強化とノイズ放出の削減
  • 複数のドライバとレシーバを同じバスに最大32のシリアルデバイス接続可能
2.長距離伝送ケーブル

RS-232Cの長さ15mの壁を越えて150mまで延長可能 RS-232Cインターフェースに接続するケーブルは通常最大15mと規定されています。それ以上の距離を延長したい場合は、米国製の静電容量の低い特殊ケーブルを使用することによりRS-232Cを最大150m延長が可能です。CC27シリーズ長距離伝送ケーブルは誘電率の低い絶縁体を使用しているため静電容量が極めて低く、このため信号波形の立ち上がり、立ち下がりのナマリが少なく、また、導体はAWG24のツイストペア線を使用しているため直流抵抗が低く減衰も少なくなっています。一方、強化アルミシールドを施しているので外部に対するスプリアス(不要輻射)を最小限に抑えています。このことは、逆に外部からの雑音に対しても強くなっています。RFI/EMI対策、UL, CL-2規格。

3.シリアルデバイスサーバ

シリアルデバイスサーバは、シンプルなハードウェアによりオープンインターフェースのイーサネットネットワークに直接レガシーのRS-232C/422/485デバイスおよびインターフェースを接続することでユーザが高い信頼性とデータの整合性を確保することができます。シリアルインターフェースをイーサネットワークに変換することで距離制限を回避します。

4.USBの延長

多くのアプリケーションではUSBホストとデバイス間の距離に制限が存在します。USB 2.0の場合→「5m」、USB3.0の場合→「3m」と非常に短く、これでは多くのアプリケーションに使用することができません。USBエクステンダシステムは、この距離制限を克服すると共にシンプルな"plug and plug"設置で、あらゆるオペレーティングシステムとの互換性があります。USB 2.0をCat 5を通して最大480Mbpsのデータレートで100mまで、USB 3.0を光ファイバケーブル経由で100m延長するUSBを距離延長ができるエクステンダ。

5.産業イーサネットを既存のカッパーケーブルを使い延長

DSL技術を使った費用対効果に優れた長距離ネットワーク伝送を可能にするソリューション。産業用イーサネットを100m以上拡張するには、通常、光ファイバケーブルを新たに敷設する必要がありますが、かなりのコストと導入時間を要します。MoxaのIEX-402シリーズ産業用マネージドDSLイーサネットエクステンダは、を提供します。また、高度な効率の実現および産業用DSLイーサネット拡張のための管理性を提供します。

  • G.SHDSL/VDSL2 規格を通してイーサネットの延長
  • 設置を容易にするオートCO/CPEネゴシエーション
  • リモートマネージメントを容易にするバーチャルデバイスパネルおよびMXviewサポート
  • シンプルなオンサイトトラブルシューティングをサポートするリンク品質LED
  • 迅速な障害発見を可能にするLFP (Link Fault Pass-through)のサポート
6.メディアコンバータ
メディアコンバータ
長距離に信号を伝達する場合には、電気信号を一度デジタル信号に変換して光ファイバを用いて信号伝送を行った後、再度デジタル信号を電気信号に戻す方法です。一般的にメディアコンバータといわれています。
RS-232C, RS-422/485・ツー・光ファイバ変換。グランドループ、EMI、RFIなどの影響もなく距離を2km~20kmまで延長できます。
EMI(Electromagnetic Interference) - 電磁干渉

EMI(Electromagnetic Interference=電磁干渉)は、電気回路、太陽フレアによって発生する磁気嵐およびオーロラといった急速にチャージする電流を発生するあらゆる物体によって引き起こされる共通タイプの電気的ノイズです。悪いことに、このEMIは、データ損失を引き起こす原因となり、回路の中断または実質的にパフォーマンスを制限する可能性があります。シリアル信号を電流の代わりに光を使い、光ファイバケーブル信号に変換することにより、スパークの危険がある電気的導体を通して信号を伝送し、本来、電気信号がブロックされるEMIが高いエリアにおいて、電気的な干渉なしで信号を伝送することができます。また、光ファイバケーブルは、スパークの危険を排除することができるので、僅かなスパークが大爆発を引き起こす可能性がある化学プラントや石油精製の現場に理想的なソリューションとなります。

EMI Electromagnetic Interference 電磁干渉

シリアル・ツー・ファイバコンバータを使いEMIを回避

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