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産業用イーサネットでPoE+とフルギガビットを組み合わせて得られる相乗効果

  • 2012.04.25
様々なニーズに幅広く対応するイーサネットスイッチ

イーサネットを介しての電源供給するPoEと高速ギガビット能力は、それぞれを単独で使用しても多くの利点を提供する優れた先進的な技術ですが、それらを組み合わせると相乗効果により更なる利点を提供することができます。特に、インテリジェント交通管制(ITS)、鉄道駅、ファクトリ・オートメーション・システムといったデマンディングアプリケーションに対するPoE+とギガビット能力の利便性は、両方を組み合わせることによる相乗効果が生まれ多くの新しい利点を発揮することができます。

ギガビットとPoE+: 2つのグッドシングス

ギガビットネットワークは、産業用ネットワークにおいて今日、使用されているディマングアプリケーションのすべてをサポートする十分な帯域幅を提供します。デジタルビデオと音声データは、非常にリソース集中型の帯域幅を大量に消費するアプリケーション例です。鉄道車両においては、乗客のインターネットアクセスが多くの帯域幅を消費するアプリケーションです。今日のアプリケーションのすべてを快適にサポートする重要で堅牢なギガビットバックボーンは、産業ネットワークにおいて十分な帯域幅を提供することができます。また、将来、追加されるアプリケーションの対する保証を行います。

PoE(Power over Ethernet)技術は、シングルのLANケーブル上に電源とデータを統合してエッジデバイスへ電源を供給する非常に便利な技術です。電源工事ができないリモートまたは辺鄙なところに設置されたデバイスに電力を供給する際に特に有意義な方法です。また、同様に施設内の電源配線を簡素化することにも役立ちます。また、一般にPoE+と呼ばれるIEEE 802.3at規格は、更にハイパワーの電力量を増加させることができるので1本のLANケーブルを使って以前より多くのデバイスに電源とデータを供給できます。

抜群に相性がいい

ネットワークがPoE+およびギガビットネットワーキングの両方をサポートすることができる場合、互いに2つの技術を組み合わせて使用できます。ここで重要となるキーは、2つを組み合わせることでエッジデバイスに電力および膨大な量のデータの両方を供給する便利なネットワークの構築が可能になるということです。その結果、多くのシステムは、帯域幅と柔軟性のあるこのユニークな組み合わせの恩恵を受けることができます。ここでは、システムインテグレータが、いかに3つの異なる市場でこれら2つの技術を組み合わせることにより優れた相乗効果を形成することができたかを紹介します。

ITSにおけるPoE+ とギガビット:

インテリジェント交通管制システム(ITS)は、多くのリモートエッジデバイスが広く分散したネットワークで使用されています。これらのデバイスは、ネットワークのカバレッジを提供するワイヤレスAPおよびトラフィックの利用率を監視するコントロールセンタを助ける屋外カメラが含まれています。ギガビットネットワークは、これらのデバイスをサポートするために必要な十分な帯域幅を提供しまた、PoE+は、長距離ワイヤレスAPと高度なPTZ(パン/チルト/ズーム)カメラを駆動するための十分な電力を供給することができます。これら2つの技術を組み合わせることでローカル電源を使用することが困難または不可能である道路沿線に設置されたリモートのITSキャビネットやカメラに電源を供給することが容易になりました。

鉄道駅のPoE+とギガビット:

PoE+とギガビット技術を共に動作させるとき地下鉄や電車駅は、即座に次の駅までの長い距離へのデータを伝送する長距離ワイヤレスアクセスポイントに電源を便利に供給できます。アクセスポイントは、長距離にクリアーな信号を伝送するためにネットワークから離れて見通せる屋上やタワーに設置されるために電源供給に問題がありました。更に、駅構内の拡声放送設備(PAシステム)のアンプは、イーサネットケーブルから電源を供給するためにPoE+から電力を必要としました。これらの課題を解決することが可能となりました。

ファクトリーオートメーションのためのPoE+とギガビット:

工場内のデバイスの殆どが組立ラインに沿って集中しているにもかかわらず電源配線は、非常に複雑です。また、デバイス密度とその特定の電源条件は、システム構築者やオペレータの頭痛の種です。PoE+は、LANケーブル上に電源とデータを統合することができるので、より複雑な電源配線問題を解消しました。一方、特に高い精度を要求するハイエンドの製造ラインで使われるファクトリーオートメーション用デバイスは、より多くの帯域幅を消費します。例えば、精密な製造工程で使用されるビジョンカメラは、組立ラインにおいてオペレータの検査と監視のために高解像度の画像をキャプチャする必要がありギガビットが必要とされます。

正しいギガビットPoE+ソリューション

ギガビットおよびPoE+は、強力なセキュリティで保護され、使いやすいパッケージで提供されることが必要とされます。MoxaのEDS-G205A-4PoEは、ギガビットPoE+パフォーマンスを提供するイーサネットスイッチ機能をパックしています。スマートなPoEの LEDは、ネットワークエンジニアがPoEネットワークステータスに関する情報を一目で理解できます。また、24/48 VDCの電源入力は、電源の柔軟性を高めることができます。EDS-G205A-4PoEは、最大9.6kバイトのジャンボフレームをサポートするのでネットワークは、ギガビットの帯域幅を最大限に活用することができます。また、ネットワーク障害となるブロードキャストストームを避ける保護を含んでいます。

  • フルギガビットイーサネットポート
  • IEEE 802.3af/at、PoE/PoE+ 規格
  • 最大30 W出力/PoEポート
  • 24/48 VDCの柔軟性のある冗長電源入力
  • インテリジェント電力消費検出およびクラシフィケーション
  • スマートPoE過電流および短絡回路保護
  • -40~75℃動作温度範囲(Tモデル)