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技術情報

Moxa

中国・蘇州にて、Bombardier社とMoxaの路面電車プロセス制御システムが導入されました

  • 2015.06.05

ioPAC 8500

<2015年1月20日-ミュンヘン(ドイツ)>
中国蘇州の新しい路面電車は、軌道長が18kmで27ヶ所の管理ポイント(交差路)を有しているため、現在の最高レベルの技術が必要とされていました。そのため、設計および導入事業者には、信号システムの設置経験で広く知られているBombardier社が選ばれました。

信号システムは最大で200のルートを制御するように設計されました。ルートとは、連続した2つの鉄道用信号間の距離のことです。主な目的は、運行管理者に、路面電車における全ての運行を制御する機能、すなわち、停留や運行管理を簡素化し、より効率的にすることを保証するための機能を提供することです。システムには、全体的な安全性を高め、人為的ミスの発生確率を低減させることも要求されました。

システムの詳細に加え、Bombardier社は、高温や最大で82%の湿度といった蘇州特有の環境条件を考慮する必要がありました。このような過酷な条件下で使用される電子機器は、堅牢で、この重要なアプリケーションのために最高の信頼性を提供しなければなりません。

列車の運行管理者は管制室から、操車場や路線上の電車の動き全てを制御・監視します。ルート設定や個別ポイントの制御も可能です。Moxaの堅牢なモジュラRTUコントローラ、ioPAC 8500シリーズは、沿線資産管理のために鉄道機器の状態を監視して、センサーからのリアルタイムな測定値を収集・記録するという、システムの重要な役割を担っています。

Moxaの東ヨーロッパ担当チャネルセールスマネージャ・Nadir Yilmazは、次のように説明しています。
「ioPAC 8500シリーズRTUコントローラは、高速データキャプチャとミリ秒単位のタイムスタンプ機能により、精密なデータ収集を可能にします。蘇州の操車場では、ペアとなる2台のコントローラを各車両に搭載しています。これにより、全てのコマンドはタスクを実行する前に、2台両方の承認が必要となります。この方法で、ソリューションのセキュリティを向上させ、システムへの不正アクセスを防止します。」

プロジェクトの大きな問題の1つは極端な環境でした。高い温度と湿度は、堅牢な産業用ハードウェアとソフトウェアを必要とします。BombardierのCITYFLO 150ソフトウェアはプロジェクト全体の中核となりました。同ソフトウェアには、長期のMTBF時間に対応したioPAC 8500が提供する堅牢なハードウェア・プラットフォームが必要でした。モジュラ型設計に統合された製品の優れた信頼性とCプログラミングはこの堅牢なプラットフォームを選択する重要な条件となりました。また、Moxaのソリューションは1台の装置にコントローラとI/Oを統合しているので、競合他社製品に比べ費用耐効果に優れています。

ioPAC 8500の詳細については、こちらをご覧ください。