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技術情報

Moxa

Modbusシリアルデータの精度を高める

  • 2016.08.09
大規模アプリケーションにおけるデータの精度
ネットワークにおけるエネルギー効率の優先化

今日では、オンライン決済、ナビゲーション、仮想化といったサービスにより、情報の爆発的増大がますます促進されています。これらのサービスにより作成された増え続けるデータを格納・変換するため、データセンターは膨れ上がっていきます。さらに、経済発展に伴い、ユーティリティ、プラント工場やファクトリなどの建設につながっています。その結果、これらのすべての開発は、さらなるエネルギー消費の増大をもたらします。

より少ないエネルギー消費のサービスを使用することは、多くの企業にとって優先度が高く、このため特に、電力メータ、UPS、IEDなどからのデータ取得を行う大規模設備の場合、エネルギー制御およびエネルギー効率の理由から、SCADA* や DCIM* のようなエネルギー管理ソフトウェアが広く使用されています。

SCADA (Supervisory Control And Data Acquisition):監視制御およびデータ収集
DCIM (Data Center Infrastructure Management):データセンタインフラ管理

ネットワークにおけるエネルギー効率の重点化

大抵の電力メータは、多くのアプリケーションにとって使いやすいプロトコルである、Modbusプロトコルをサポートしています。しかしながら、電力監視アプリケーションにおいて、システムインテグレータは、Modbus TCPからModbus RTU/ASCIIへの変換、そして、大規模デバイス展開という2つの課題に直面します。この相互運用性問題を克服するために、組込コンピュータを使用して、このプロトコル変換を行う場合があります。この場合での問題点は、プログラム設計のため余分なリソースを必要とする点です。そのために多くのユーザは、Modbus TCPとModbus RTUプロトコル間の変換を容易に実行できるゲートウェイを使用します。

課題
  • 従来のメカニズムにおける障壁

    従来のラウンドロビン・ポーリングメカニズムを使用する透過モードの通信は、通常、Modbus市場において標準規格となっています。透過モードの変換を実行するゲートウェイは、通常、容易かつ迅速にセットアップすることができます。もし2~3個のメータがゲートウェイに接続されているのであれば、スキャン時間はたいした問題にはなりません。しかしそれが、DCIM(データセンターインフラ管理)のような大規模なネットワークとなると話が別です。

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  • 主な懸念事項は、特にピーク時のトラフィックでの結果として生じるレイテンシです。それは、コマンド精度とコマンドシーケンスを遅らせることから、SCADAリソースとネットワーク帯域幅を浪費することになります。

ソリューション
高いポート密度のエージェントゲートウェイによりSCADAのパフォーマンスを向上

大量の収集シリアルデータを処理するために、MoxaのMGate MB3660-8/16シリーズは、複数デバイスを取り扱うための、よりインテリジェントな方法を提供します。MGate MB3660-8/16シリーズはデータ集線装置として機能し、エージェントとしてすべての情報を収集します。エージェント機能により、ゲートウェイ設定において何百ものModbusコマンドを設定することに時間を浪費する必要はありません。遅いシリアルデバイスのレスポンスを待つことなく、予め読みこまれたデータにより、すぐにSCADAリクエストに応答することができます。
MoxaのMGate MB3660ゲートウェイは、従来のラウンドロビン・ポーリングメカニズムに比べて10倍以上速いパフォーマンスを提供します。

  • 一方では、このゲートウェイは電力メータをアクティブにポーリングするRTUマスタとして機能します。その反対側では、このゲートウェイはSCADAシステムによりポールされるModbus TCPサーバとして機能します。エージェントモードをサポートするゲートウェイの重要な機能は、シームレスなデータ検索を容易にする内部メモリにあります。

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  • SCADAシステムの視点から、そのスキャン時間は、透過モード通信に比べてはるかに高速です。SCADAシステムがプロトコル変換過程でRTUのプロセスを待つ必要がないため、Modbus TCPリクエストの継続時間とModbus TCPレスポンスだけがスキャン時間となります。

設定が容易
  • 大規模なネットワークでは、RTUマスタ機能のゲートウェイは多くのリクエストを指示することができます。設定時間を削減するために、MoxaのMGate MB3660ゲートウェイは、ゲートウェイを簡単に設定でき、また、設定をインポートすることができるCSV(comma-separated value)ファイルをサポートします。

  • 設定が容易
ホワイトペーパー: Modbusゲートウェイを介してSCADAシステムを最適化する方法

Modbusゲートウェイを介してSCADAシステムを最適化する方法

大規模なネットワークは、最大限のパフォーマンスを常に求められています。SCADAシステムのパフォーマンスを妨げるものの中には、スキャン時間、シリアルベースとイーサネットベース間デバイスのプロトコル変換、およびシリアルデータ収集の正確さといった、いくつかの要因があります。オペレーションのを効果的かつスムーズに維持するため、これらやその他の障害を克服する方法について説明します。

製品
MGate MB3660シリーズ

8ポート/16ポート 冗長Modbusゲートウェイ

MGate MB3660シリーズ
  • 革新的なコマンド学習によりキー入力の必要性を排除
  • SCADA Modbusコマンド (エージェントゲートウェイとして機能)
  • シリアルデバイスのアクティブおよびパラレルポーリングを通してハイパフォーマンスを実現
  • シリアル間 (マスタ・スレーブ間) 通信サポート
  • 同一IPまたはデュアルIPアドレスを使う2つのイーサネットポート
  • SDカードによる設定バックアップ
  • 最大256 TCPマスタ/クライアントデバイスのアクセス または128スレーブ/サーバデバイスの接続
  • 幅広い電源入力範囲をサポートするデュアルVDCまたはVAC電源入力
  • イベントアラームのための3ピン フォルトリレー回路
  • 2kVアイソレーション保護 (Iモデル)