データ通信の維持に支障を与える目に見えない課題と、それを解決するためのヒントについての解説
シリアルインターフェースにおいて信頼性の高いオペレーションを実現するには、雷や他の"大型モータ、溶接機、高圧スイッチ、変圧器"などからの高電圧のサージや、"スパイク電圧、グランドループノイズ"のダメージから保護する必要があります。この問題を克服するために、EC 61000-4-5 Level 4認証およびIEC 61643-21 C2認証取得の産業用RS-232C、RS-422/RS-485シリアルデータラインサージプロテクタを使うことで、これらの要因によるシリアルデバイスの破損から保護することができます。
サージプロテクタがサージ/スパイクに起因する損傷から阻止します
ESD(Electro-Static-Discharge = 静電気)は、2つの帯電した導電性が他の導電性の物体と接触、 あるいは非常に接近することで絶縁破壊が起き発生します。ESDによる予期せぬ激しい放電は、敏感な電子デバイスを破壊することに繋がるため、帯電防止デバイスを使用することが重要です。
アイソレータを使用してEDSから回避
産業用アプリケーションにおける問題のひとつとして、デバイスが異なる場所から電源供給を受け、装置間の接続が長い場合に生じる電位差があります。グランドラインを通じてグランドループが発生することによるノイズの発生がもたらす通信エラーや、装置内部のレシーバやドライバの破壊も懸念されます。この障害を無くすためには、グランドループを切る必要があります。例えば、シリアルデバイスサーバ、マルチポート通信ボードやインターフェースコンバータのように、オプティカル・アイソレータが製品に組込まれていれば、電気信号が光に変換されることにより直接、物理的に電気信号が接続されないため、2000V程度までの高圧に耐えられます。
グランドループを回避するためにはアイソレーションサポートモデルを使用する必要があります
シリアル通信においては、シリアルケーブルが長くなるにつれてシリアル通信データをエンコードするために使用する電圧レベルが弱くなります。標準のRS-232Cシリアルインターフェースは、通常、最大15mという制限があります。この制限を越えてソリューションを最適化するための方法として、RS-232C・ツー・RS-422/485コンバータの使用があげられます。
RS-232C/ツー・RS-422/485コンバータを使用して距離の制限を克服
RS-232Cが複数の信号線が共通のグランド線を共有し、送信信号、受信信号の電圧を変化させて信号を伝送する不平衡型といわれる方式に対して、RS-422/485は、+の信号線と-の信号線を使って信号を伝達します。+と-の信号は必ず逆の電気特性となります。例えば0~5Vの電圧を使用する場合、+側が5V出力している時は、-側は0Vが出力されます。反対に、+側が0V出力している時は、-側は5Vとなる差動信号を使います。従って、各信号線は必ず2本のペア線を使い、片方を正論理、もう片方を負論理として伝送する方式、即ち平衡型の伝送方式です。この差動信号を使うために雑音を打ち消し、高速の遠距離通信を可能としました。また、RS-485は、1対の信号線上に複数の装置を接続できるマルチドロップが可能です。
関連する製品:RS-232C・RS-422/485コンバータ
RS-232Cの長さ15mの壁を越えて150mまで延長可能 RS-232Cインターフェースに接続するケーブルは通常最大15mと規定されています。それ以上の距離を延長したい場合は、米国製の静電容量の低い特殊ケーブルを使用することによりRS-232Cを最大150m延長が可能です。CC27シリーズ長距離伝送ケーブルは誘電率の低い絶縁体を使用しているため静電容量が極めて低く、このため信号波形の立ち上がり、立ち下がりのナマリが少なく、また、導体はAWG24のツイストペア線を使用しているため直流抵抗が低く減衰も少なくなっています。一方、強化アルミシールドを施しているので外部に対するスプリアス(不要輻射)を最小限に抑えています。このことは、逆に外部からの雑音に対しても強くなっています。RFI/EMI対策、UL, CL-2規格。
関連する製品:長距離伝送ケーブル CC27シリーズ
シリアルデバイスサーバは、シンプルなハードウェアによりオープンインターフェースのイーサネットネットワークに直接レガシーのRS-232C/422/485デバイスおよびインターフェースを接続することでユーザが高い信頼性とデータの整合性を確保することができます。シリアルインターフェースをイーサネットワークに変換することで距離制限を回避します。
関連する製品:シリアルデバイスサーバ
多くのアプリケーションではUSBホストとデバイス間の距離に制限が存在します。USB 2.0の場合→「5m」、USB3.0の場合→「3m」と非常に短く、これでは多くのアプリケーションに使用することができません。USBエクステンダシステムは、この距離制限を克服すると共にシンプルな"plug and plug"設置で、あらゆるオペレーティングシステムとの互換性があります。USB 2.0をCat 5を通して最大480Mbpsのデータレートで100mまで、USB 3.0を光ファイバケーブル経由で100m延長するUSBを距離延長ができるエクステンダ。
関連する情報:IcronのUSBおよびビデオエクステンションソリューション - マーケット
DSL技術を使った費用対効果に優れた長距離ネットワーク伝送を可能にするソリューション。産業用イーサネットを100m以上拡張するには、通常、光ファイバケーブルを新たに敷設する必要がありますが、かなりのコストと導入時間を要します。MoxaのIEX-402シリーズ産業用マネージドDSLイーサネットエクステンダは、を提供します。また、高度な効率の実現および産業用DSLイーサネット拡張のための管理性を提供します。
関連する情報:産業用マネージドDSLイーサネットエクステンダ
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EMI(Electromagnetic Interference=電磁干渉)は、電気回路、太陽フレアによって発生する磁気嵐およびオーロラといった急速にチャージする電流を発生するあらゆる物体によって引き起こされる共通タイプの電気的ノイズです。悪いことに、このEMIは、データ損失を引き起こす原因となり、回路の中断または実質的にパフォーマンスを制限する可能性があります。シリアル信号を電流の代わりに光を使い、光ファイバケーブル信号に変換することにより、スパークの危険がある電気的導体を通して信号を伝送し、本来、電気信号がブロックされるEMIが高いエリアにおいて、電気的な干渉なしで信号を伝送することができます。また、光ファイバケーブルは、スパークの危険を排除することができるので、僅かなスパークが大爆発を引き起こす可能性がある化学プラントや石油精製の現場に理想的なソリューションとなります。
シリアル・ツー・ファイバコンバータを使いEMIを回避