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製造業

Moxa

Feed The Future - フードロスゼロの実現に向けて

アプリケーション フードロスの削減
カテゴリー 製造業

概要

フードロスゼロの実現 - 概要
食品廃棄物の削減とアクセス向上:食品業界の重要な役割

食料不足に対する不安は、現在でも米国内における深刻な問題です。「Feeding America」の2020年の報告書によると、約4,200万人 (そのうちの1,300万人が子供) が、健康で活動的な生活を送るために必要な食料を十分に入手できていません。そのため、食品廃棄物を削減し、国の食料安全保障を確保することは急務となっており、食品・飲料業界の取り組みはこれまで以上に重要になっています。

DX (デジタルトランスフォーメーション) による食品生産の変革

テキサス州ダラスは、1世紀以上にわたり食品・飲料業界の中心地であり、フリトレー、コカ・コーラ・サウスウェストビバレッジズ、ディーン・フーズなどの大手企業を含む15,000社以上の食品関連企業が拠点を置いています。
急速に進化するこの業界の中で、ダラスに拠点を置く産業エンジニアリング・ソリューションプロバイダーであるAmbassador Controls & Engineering社は、DX (デジタルトランスフォーメーション) と自動化を促進する最先端のソリューションを提供することで、食品・飲料製造業に革命を起こしています。業界が進化し続ける中で、新しいテクノロジーを導入することは、業界の未来を形作り、食品廃棄物を削減する上で極めて重要です。

ビジネスにおける課題

フードロスゼロの実現 - ビジネスにおける課題
食品加工工場のダウンタイムが食品廃棄物の増加につながる

食品加工工場では通常、1日16~20時間、設備を稼動させていますが、残念ながら製造過程におけるダウンタイムは避けられません。最近の調査によると、ダウンタイムは多くの製造現場で生産能力の少なくとも5%の損失につながり、場合によっては稼働時間の20%にまで及ぶこともあります。これは事業運営コストの増加につながり、サプライチェーンを混乱させ、納品遅延を引き起こします。

世界的な食糧危機が迫る中、食品ロスを削減するための対策はこれまで以上に重要になっています。食品・飲料業界の製造現場では、機械のダウンタイムが食品廃棄物の増加の大きな原因となる可能性があります。特に、取り扱いがデリケートで時間的制約のある製品を扱う加工工場は、この問題の影響を受けやすい状況です。機械が損傷すると細菌が繁殖し、食品が汚染される可能性があるため、生産再開が間に合わなければ、食品の生産ロット全体が廃棄されることになります。

効率的な問題解決による競争力の維持

Ambassador Controls社のエンジニアリング・ディレクター、Brian Msal氏は、同社は通常、顧客のティア1パートナーとして、ミッションクリティカルな生産業務に不可欠なサポートを提供していると説明しました。Msal氏は、技術パートナーとしての最前線の地位を維持するためには、効率的で迅速な問題解決が重要であると強調しました。Ambassador Controls社は、製造現場へのサポートサービスのリーディングプロバイダーとして、年間10ヶ所以上の製造現場に優れたサービス・サポートを拡大することを目指しています。しかし、各現場に専門スタッフを常駐させることは、Ambassador社にとって費用対効果の高い選択肢ではなく、故障発生時に効率的な対応と迅速な解決を行うことが課題となっています。

ここでは、Ambassador Controls社が製造現場における食品廃棄物の削減に向けて行っている取り組みについて紹介します。Ambassador社は、費用対効果の高い方法で食材ロスの発生をを最小限に抑えることを目指しています。

Moxaのソリューション

シームレスなサポート:いつでもどこでもリモートアクセス

Ambassador Controls社は、複数の製造拠点にまたがる顧客にタイムリーなサポートを提供するという課題に直面していました。この課題を解決するため、Moxaと提携してセキュアなリモートアクセスソリューションを導入しました。Moxa Remote Connect (MRC) セキュアリモートアクセスゲートウェイを製造装置のパネルに設置することで、場所やタイムゾーンに関わらず、簡単でセキュアなリモート診断、メンテナンス、トラブルシューティングが可能になりました。MRCサーバーはAWS上にホストされ、MRCクライアント (エンジニアリングチーム) とMRCゲートウェイの背後にあるマシンとの間に、エンド・ツー・エンドのセキュアなトンネルを提供しました。

これにより、Ambassador社のエンジニアはサポートに優先順位をつけ、事前のトラブルシューティングを行い、顧客にリアルタイムでサポートを提供できるようになり、より合理的で効率的なプロセスが実現しました。MRCソリューションに組み込まれたVPNセキュアトンネルは、顧客の社内システムのセキュリティに関する懸念にも対処しました。安全性の高いセキュアな接続を提供することで、顧客は不正アクセスの心配をする必要がなくなりました。

エンジニアリング担当者と運用担当者向けのユーザーフレンドリーなインターフェース

MRCソリューションのもうひとつの特長はユーザーフレンドリーなインターフェースです。現場の製造オペレーターとアンバサダーのエンジニアは、役割ベースの制御によって、指定されたデバイスにアクセスし、MRCゲートウェイに簡単に接続できます。これにより、柔軟性が向上し、人手不足の時でも一般運用担当者がシステムのチェックやトラブルシューティングを支援できるようになりました。

フードロスゼロの実現 - ユーザーフレンドリーなインターフェース
顧客サポートの問題を解決。
Ambassador Controls社とMoxaのセキュアなリモートアクセスゲートウェイは、複数の製造拠点のトラブルシューティングとメンテナンスを容易にします。

“このインターフェースは、当社にとって最優先事項である「使いやすさ」を顧客とエンジニアに提供してくれます。複数のソリューションを評価した結果、Ambassador Controls社は、顧客へのサービス向上とメンテナンスプロセスの効率化を実現するために、ユーザーフレンドリーなWebベースのインターフェースを備えたMoxaのMRCを選択しました。MoxaのMRCは、Ambassador Controls社の応答時間を劇的に改善し、高い顧客満足度をもたらしました。”

Brian Msal
Ambassador Controls社 - エンジニアリングディレクター

導入の効果

食品の保存と廃棄物の削減:インダストリー4.0で変化を起こす

リモートアクセスを導入することで、Ambassador社のエンジニアはオフィスにいながらにして顧客の問題解決を行い、優先順位を付けて、どこからでも効率的に顧客にサービスを提供できます。また、出張時の移動による二酸化炭素排出量を削減することができます。
Ambassador社のリモートアクセスソリューションは、顧客体験の向上に加え、より多くの食品を保存し、生産停止時間や操業損失の削減を実現することで、社会の発展の持続可能性にも貢献しています。また、現場でのメンテナンスの必要性を軽減することで、廃棄物の量も削減しています。
2020年以降、Ambassador社はMoxa MRCソリューションを使用した即時対応により、サービスレベルを向上させてきました。Brian Msal氏は以下のように述べています。
“リモートアクセスサービスは、いまや当社にとって標準となっています。この標準に基づき、Moxa MRCを使用して、コミュニケーションを円滑に進めています。MoxaのMRCはAmbassador Controls社の対応時間を劇的に改善し、高い顧客満足度をもたらしました。以前は1日以上待たされることがありましたが、今では緊急時に即座にアクセスできるようになり、産業メンテナンス分野のリーダーとしてのAmbassador Controls社の地位を確固たるものにしています。”

まとめ

フードロスゼロの実現 - 課題・ニーズ
課題・ニーズ
  • 食品加工工場では、機器が毎日16~20時間稼動しています。製造過程におけるダウンタイムは避けられず、食品廃棄物の増加につながっています。
  • Ambassador Controls社は、各拠点にタイムリーな技術サポートを提供するため、より効率的な方法を模索していました。以前は、トラブルシューティングと問題解決のために現場担当者が派遣されていました。
フードロスゼロの実現 - Moxaのソリューション
Moxaのソリューション
  • Ambassador社は、セキュアなリモートアクセスソリューションを導入するためにMoxaと提携しました。製造装置のパネルにMoxa Remote Connect (MRC) ゲートウェイが設置され、場所を問わず、簡単で安全なリモート診断、メンテナンス、トラブルシューティングが可能になりました。
  • ユーザーフレンドリーなインターフェースにより、現場の製造オペレーターとAmbassador社エンジニアの両方が、役割ベースの制御を使用して指定されたデバイスにアクセスし、MRCゲートウェイに簡単に接続できます。
フードロスゼロの実現 - 導入の効果
導入の効果
  • Ambassador Controls社のエンジニアリングディレクター・Brian Msal氏によれば、緊急時においても瞬時にアクセスできるようになったため、一日中待たされるということはなくなったということです。
  • リモートアクセスを導入することで、Ambassador社のエンジニアは出張による二酸化炭素排出量を削減することができます。
  • Ambassador社は、より多くの食品を保存し、製造過程のダウンタイムを最小限に抑えることで、顧客が廃棄する食品の量を削減できるよう支援しています。

Ambassador Controls & Engineeringについて

Ambassador Controlsについて
Ambassador Controls - ロゴ
産業分野製造業
本社米国
Webサイトambassadorcontrols.com/

製品紹介

MRC Suite
MRCゲートウェイ
MRCゲートウェイ
  • Moxaゲートウェイデバイス - MRCをサポートし、リモートマシンをMRCクライアントに接続
  • ゲートウェイごとに最大25台のローカルデバイスをサポート
MRCサーバー
MRCサーバー
  • MRCゲートウェイとクライアント間の安全な接続を管理するためのクラウドベースのサーバー
  • MRCゲートウェイと接続デバイスのステータスを監視
  • 2要素認証 (2FA) によるログイン認証
MRCクライアント
MRCクライアント
  • Windowsベースの暗号化接続とリモートデバイス制御用ソフトウェア
  • Microsoft Windows 10に対応
  • MoxaのWebサイトから無料でダウンロード可能

Moxa Remote Connect Suite 製品詳細