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製品・技術情報

Moxa V2201 産業用無線コンピュータシリーズ

  • 2016.02.29
風力タービン監視システム

風力発電所において電力出力を最大化することは非常に重要です。パワフルで信頼性の高い産業用コンピュータプラットフォームは、風力タービンの制御および風の速度と方向の変化に対応するための高度なソフトウェアとともに、効率的な発電を確保するための鍵の1つとなります。

風力発電所におけるコンピュータプラットフォームの3つの重要なタスク:
無駄な情報をフィルタするためにデータを前処理し、コントロールセンターには有用な情報のみを送信します。この処理は、コントロールセンターのリソースを最大限に活用し、帯域幅の使用を減少させることによりデータのタイムリーな配信を保証します。
重要なデバイスのステータスを常に監視し、正しく機能していることを確認します。これにより、オペレータは早期の段階で適切な措置を取ることができ、タービンのダウンタイムを回避することができます。更にコンピュータが異常状態を検出した場合、アラートを送信してタイムリーな修理およびメンテナンスが実行できることにより損失を最小限に抑えます。
リアルタイムにリモートコントロールセンターと通信することでコントロールセンターが風速、風向および他の状態の変化に応じてタービンブレードピッチ角および他のパラメータを調整することができます。

通常の目視検査によって気付かれない問題が発生した場合、センサは、潜在的な障害の最初の兆候を検出し、コンピュータはコントロールセンターにメッセージを送信します。この警告によりメンテナンススタッフが早期に適切な措置をとことができ、タービンの故障を回避することができます。深刻な問題が発生した場合はリアルタイムにコントロールセンターに警報を送信することでスタッフがタービンを即座にシャットダウンし、ブレードの損傷を回避することができます。

産業用Internet of things (IIoT)概念を実現する風力タービン発電所は、インテリジェント・コンピュータプラットフォームにより内部と外部に接続された多数のデバイスを備えています。搭載された産業用コンピュータにより、ファーム内のすべての風力タービンが互いに通信し、方向と速度を調整するためにデータを共有します。風力タービンは、天候に基づいて、その方向と速度を調整するだけでなく他の風力タービンの状態にも対応します。このアプローチは、人間による管理監督を必要とすることなく発電効率を最大にします。IIoTの概念は、冗長性と耐障害性を増大します。1つの風力タービンが直接コントロールセンターと通信することができない場合、ファーム内の他の風力タービンを介してそのメッセージを送信することができます。

有線接続は、通常、すべてのタワーをリモートコントロールステーションに接続するイーサネットLANにリンクするために、発電所内の各風力タービン内部で使用されています。しかしながら、例えば沖合の風力発電所のような場合では、有線のみの通信ソリューションは実現が難しく、またコスト面でも適切ではない場合があります。そのため、システム事業者の中には、導入コストを削減するために冗長ワイヤレス接続を使用しています。

通常、風力タービンは遠隔地にあるので、すべてのコンポーネントは、年間を通して変化する気候に対処する必要があります。また、通常運用に起因する継続的な振動も信頼性に関わる課題の一つです。堅牢なワイヤレス産業用グレードのデバイスを選択することは、低コストおよび利益の最大化を保証します。

V2201ワイヤレスコンピュータが風力タービンに最適である理由
  • -40~85℃のワイド温度耐性、および産業用グレード耐振動および耐衝撃設計は、過酷な環境下で無停止システム稼働を維持します。
  • 2つのシリアルポート、2つのLANポートおよび1ペアのDI/DO/ポートの多様なインターフェースによる通信の柔軟性。
  • ローター、ギアやその他のデバイスにより常に作成される大量の複雑なデータをリアルタイムで処理できる高い計算能力
  • さらなる通信の柔軟性を提供する多様な無線通信オプションおよび無線冗長機能
  • 手のひらサイズ(150×48.8×120.2mm)のユニット、そしてDINレールまたは壁への取り付けが可能な汎用設計であるため設置が簡単。