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レガシーデバイスと最新のシステム間の通信ギャップを埋める

  • 2020.06.22
レガシーデバイスと最新のシステム間の通信ギャップを埋める

以前のオートメーションシステムは比較的閉鎖された世界に存在していたため、Modbus、EtherNet/IP、PROFINETなどの高度に専門化された独自のプロトコルセットが開発されていました。これらのプロトコルは、産業用fieldbusプロトコルとして知られ、異なるシステムアプリケーションの目的に独自のベネフィットを提供していました。今日、コネクテッドファクトリへの移行に伴い、2つの主要な理由により、プロトコル変換の需要が高まっています。まず、レガシーデバイスは、一般にシリアルベースの通信プロトコルを使用しています。一方、産業オートメーションは、最近ポピュラーとなっているイーサネット通信をSCADAシステムに使用し始めています。そのため、レガシーシリアルデバイスとイーサネット通信を使用するSCADAシステム間のスムーズなデータ通信を可能にするには、シリアル・ツー・イーサネット(Serial-to-Ethernet)プロトコル変換が必要となります。次に、ファクトリでは複数の独立したコントロールシステムが存在します。運用効率と可視性を高めシステム間の通信を可能にするためには、システム間でデータを変換する必要があります。

プロトコルゲートウェイを選定するために必要な主な基準

プロトコルゲートウェイは、統合通信システムでのスムーズなデータ通信を実行するために重要な役割を果たします。次の3つの基準は、最大のベネフィットを提供するプロトコルゲートウェイを選定することができるガイドラインを示します。しかし、前述のようにレガシーシリアルデバイスが産業用fieldbusプロトコルではなく独自のプロトコルで通信している場合、レガシーシリアルデバイスと最新の通信システム間の単純なブリッジを提供するシリアルデバイスサーバが必要となります。適切なシリアルデバイスサーバを選定する方法については、下記の技術情報をお読みください。

より高速なコンフィギュレーションによる強力なスタート

シリアルデバイスサーバのIPアドレスとCOMポート設定を手動で構成することが苦痛と思った場合、産業用プロトコル変換設定が対処するまで我慢するしかありません。産業用プロトコル変換設定は複雑で、多くの異なるデータフォーマットが含まれ、最も経験豊富なエンジニアでさえ面倒となることがあります。そのため、優れたプロトコルゲートウェイは、異なるプロトコルを変換するだけではありません。プロトコルゲートウェイは、ノースバウンドとサウスバウンド両方のプロトコルの迷路のように入り組んだビザンチン(byzantine)コンフィギュレーションを単純化するだけでなく、どのプロトコルからどのデータを変換する必要があるかを適切にマッピングする必要もあります。これらの機能を直感的で使いやすい画面に提供するグラフィカルユーザインターフェースは、コンフィギュレーションプロセスを非常にスピードアップすることができます。この ビデオ により、プロトコル変換がいかに簡単であるかがご覧いただけます。

トラブルシューティングからトラブルを取り除く

システムダウンは、時間、生産性、そして最も重要な資金を失うことに繋がります。エンジニアは当然、問題を迅速に解決したいと考えています。しかし、トラブルシューティングは必ずしも簡単ではありません。異なるプロトコルを使用する複数のデバイスが接続されている場合、問題がイーサネット側で発生したのかシリアル側で発生したのかを判別する必要があるため、通信問題の原因をピンポイントで特定することは一段と難しくなります。時間をかけ、多大な努力をして通信障害の根本原因を突き止めようとしても失敗することがよくあります。フラストレーションに加えて、根本的な原因をすばやく特定するための有用な診断ツールが不足しています。根本原因をすばやく特定するための必要な有用な診断ツールが不足しています。

プロトコル変換問題のトラブルシューティングには、ゲートウェイを通過するパケットを分析する方法が必要です。しかし、トラブルシューティングツールと機能は、セキュリティ上の懸念(例えば、サードパーティのユーティリティがITポリシーで許可されていない)またはプラットフォームの制約(例えば、ユーティリティツールをPLCに直接インストールできない)などの理由により制限される場合があります。従って、使いやすいユーティリティツールまたはビルトインのトラブルシューティング機能を備えたプロトコルゲートウェイを使用すると、コネクションステータス、タイムアウトの頻度、無効な応答数をすばやく特定できます。また、ゲートウェイソリューションを選定する際には、トラブルシューティングに費やすコストと労力を忘れないでください。

ホワイトペーパー

データ収集のパフォーマンスが重要

大規模なアプリケーションでプロトコル変換が必要な場合、コストとパフォーマンス両方のバランスを取ることが大きな問題になります。数十または数百のデバイスがシングルのSCADAシステム内でプロトコル変換と通信を必要とする場合、システムパフォーマンスが期待どおりに実行されているかをどのように確認できますか?フィールドデバイスごとに1ポートのプロトコルゲートウェイを使用すると、データのインスタントな変換と伝送は確実に実行できますが、大きな費用の発生コストとメンテナンス作業が日常のオペレーションを圧倒することになります。あるいは、ポート密度の高いプロトコルゲートウェイを使用すると、効率的なインストレーションと容易なマネージメントを実行できる費用対効果に優れたソリューションを提供できますが、データ処理に関してパフォーマンス上の懸念が生じます。多くのプロトコル通信は、ポーリングと応答(poll-and-response)の動作に基づいているため、大量のデータポーリングを処理するとゲートウェイに負荷がかかり、SCADAシステムのパフォーマンスと応答時間に悪影響を及ぼします。

そのため、1ポートと高ポート密度のプロトコルゲートウェイを組み合わせて、ネットワークを慎重に設計する必要があります。高ポート密度プロトコルゲートウェイを選定するときは、そのデータポーリングメカニズムが要件を満たしているかどうかを確認する必要があります。

ホワイトペーパー

使いやすいプロトコルゲートウェイにより、システムの運用を大幅に改善できます。上記の3つの主要な基準を確認し、ソリューションを賢く選定してください。
下記の製品情報、技術情報、アプリケーションノートは、効率的なプロトコル変換を可能にし、スムーズなデータ通信でシステムのオペレーションのスピードアップを実現するために参考となります。