Armベースが切り拓く、次世代エッジ NEW

MoxaがIEC 62443-4-2ホストデバイス認証を取得した世界初の産業用コンピューターを発表

台湾・台北、2023年1月31日—Moxaは最新のMoxa Industrial Linux 3 (MIL3)プラットフォームのリリースに伴い、世界初のIEC 62443-4-2認証ホストデバイスであるUC-8200シリーズArmベースコンピューターを市場に投入しました。IEC 62443-4-2認証は、厚さわずか4cmの超薄型UC-8200コンピューターが、IIoTデータとインフラをサイバー脅威から保護する「設計段階から安全性を考慮した」ハードウェア・ソフトウェア機能を統合した、セキュリティ対応Linuxプラットフォームを提供することを保証します。

「MIL3プラットフォーム上で動作するMoxaのUC-8200シリーズは、ISA/IEC 62443-4-2認証を取得した世界初のホストデバイスです」と、UC-8200シリーズ産業用コンピューターにISASecure CSAセキュリティレベル2認証を発行した国際認証機関ビューローベリタス（BV）のサイバーセキュリティ責任者、Pascal LeRay氏は述べています。
「Moxa社がIEC 62443-4-2認証の取得に成功し、IEC 62443を通じて製品開発の全体的なセキュリティ課題と品質をより的確に把握し、競争力を強化できることを支援できたことを大変光栄に思います。産業制御と情報セキュリティの国際規格であるIEC 62443は、多くの国で必須の技術要件となっている。さらに製品セキュリティへの要求が高まる中、IEC 62443-4-2の重要性は著しく増大し、産業用IoT機器のセキュリティレベル証明をメーカーに求める顧客が増加している」とPascal LeRay氏は付け加えた。

効率的なアプリケーション開発のためのセキュリティ認証プラットフォーム

「IEC 62443-4-2認証を取得したUC-8200シリーズコンピューターは、既にテストと検証を経た安全なプラットフォームを提供することで、資産所有者やシステムインテグレーターがIIoTアプリケーションを統合する作業を容易にします」と、Moxa IPC事業部のプロダクトマネージャー、George Y Hsiaoは述べた。「このような認証済みプラットフォームがなければ、資産所有者やシステムインテグレーターはアプリケーションを統合する前に、コンピューティングプラットフォームとそのコンポーネントのセキュリティをテスト・検証するために多大な時間を費やす必要があります。このプロセスはIIoTシステムの全体的なセキュリティを確保するために必要ですが、時間がかかる可能性があります」
UC-8200シリーズコンピューターには、統合・設置から運用、保守、廃棄に至るライフサイクル全体を通じてコンピューターのセキュリティを維持するためのセキュリティ強化ガイドが付属する。また、統合段階でUC-8200シリーズコンピューターがIEC 62443-4-2への準拠を維持していることを確認できるセキュリティ診断ユーティリティも含まれている。

運用レジリエンスの強化

OT/IT融合が進展する中、次世代産業用IoTシステムの開発においては、強化されたネットワークセキュリティ、エンドポイント保護、高い信頼性、長いライフサイクルが不可欠となり、サイバー脅威に対して効果的に防御することが重要である

ハードウェア信頼基盤

UC-8200シリーズコンピューターは、ワンタイムプログラマブル（OTP）ヒューズとTrusted Platform Module（TPM）2.0技術を組み込み、セキュアブートプロセスとソフトウェア更新を保護するハードウェアベースの信頼の連鎖を確立します。これにより、起動時にハッカーがデバイスを制御することを阻止し、マルウェア悪用に悪意のある更新が利用されるのを防ぎます。

信頼性の高い高速復旧

産業用自動化制御システム（IACS）において、デバイスの可用性は極めて重要です。そのためMoxa Industrial Linux 3（MIL3）は、オーバーレイファイルシステムアーキテクチャに基づく自動システム復旧機能に加え、迅速なバックアップ・復元ユーティリティを標準装備。セキュリティ侵害、プロセス障害、ファイル破損（例：重要更新中の停電）発生時のダウンタイム削減に貢献します。

堅牢な接続性とネットワーク管理

MCM（Moxa Connect Manager）は、イーサネット、Wi-Fi、LTE接続を自動的に切り替えることでLAN/WANネットワークの可用性を容易に最適化し、ネットワーク利用不可やDOS攻撃によるダウンタイムを最小限に抑えます。

優れた長期サポート

Moxaは、セキュリティパッチ、バグ修正、Moxa製品セキュリティインシデント対応チーム（PSIRT）へのアクセスを含む、UC-8200搭載システム向けの長期アフターサポートと10年ライフサイクルのDebianベースディストリビューションを提供します。PSIRTは、Moxa製品をサイバーセキュリティの脆弱性から保護し、セキュリティリスクを効果的に軽減・管理するための積極的なアプローチを取ります。

UC-8200シリーズの主な特長

• IEC 62443-4-1規格に準拠して開発され、IEC 62443-4-2産業用サイバーセキュリティセキュリティレベル2規格に適合
• IEC 62443-4-2準拠の診断ツールとセキュリティ強化ガイド
• 信頼性と高可用性を実現するWi-Fi、セルラー、イーサネット接続間の自動フェイルオーバー
• システム復旧とファイルバックアップのための自動システムフェイルオーバー
• マルウェアによる乗っ取りや改ざんを防止するハードウェアルートオブトラスト認証のためのTPM 2.0
• ホストベース侵入検知システム（HIDS）およびネットワークセキュリティ監視
• オプションの組み込みセルラーおよびWi-Fiモジュール用追加Mini PCI Express（mPCIe）スロット
• 10年間の長期サポート付きMoxa Industrial Linux 3