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SPE(シングルペアイーサネット)が加速する、Industry 4.0の統合ネットワーク NEW
SPE(シングルペアイーサネット)とは?
SPEは、1本のツイストペアケーブルでデータと電力の両方を伝送することにより、イーサネット接続を簡素化する新しい物理層テクノロジーです。従来のイーサネットで使用されるマルチペアケーブルと比較して、SPEはケーブル配線の要件を削減し、設置作業を効率化します。さらに、SPEはIEEE 802.3cg・802.3bw・802.3bp・802.3chなど、さまざまな規格に対応しており、距離や速度の異なる多様な伝送環境に対応できます。こうした特長により、SPEは幅広い産業用アプリケーションに最適であり、エッジのフィールドデバイスを上位ネットワークに接続することで、真の統合型産業ネットワークの構築を実現します。
SPE(シングルペアイーサネット)の主な特長
- 2線式イーサネット
- SPEのシングルツイストペアケーブル設計は、材料コストを削減し、設置作業を簡素化することで、貴重な時間とリソースを節約します。
- 伝送距離の拡張
- SPEは、最大1,000m(10BASE-T1L)の距離および、さまざまな伝送スピードをサポートし、多様な産業アプリケーションに対応します。
- 電力とデータ
- SPEは、Power over Data Line(PoDL)機能により、1本のツイストペアケーブルで電力とデータを供給することができるため、産業環境における専用電源ラインの必要性を排除します。
SPE(シングルペアイーサネット)によりデジタルトランスフォーメーションを推進する
今日の急速に変化する産業環境においてSPEは、デジタルトランスフォーメーションを推進し、IIoT(産業用IoT)を加速させる上で極めて重要な役割を果たします。SPEは、デジタル技術を産業ネットワークにシームレスに融合させ、効率性、柔軟性、拡張性を飛躍的に向上させます。
SPEは、従来のイーサネット(4ペアケーブル)の代わりに1本のツイストペアケーブルを用い、従来のイーサネットの到達範囲と柔軟性を拡張し、Industry 4.0のコネクティビティをより簡潔かつ柔軟に変革する次世代技術を提供します。この革新的な技術は、プロセス計測機器などの産業用エッジデバイスを接続するだけでなく、製造プロセスへのデジタル技術のシームレスな統合も可能にします。
SPEは、コネクティビティの向上に加え、多様な産業用イーサネットプロトコルをサポートする統合ネットワークの構築を支援し、幅広い互換性と特定の通信ニーズへの対応を実現します。イーサネットによって産業デバイスをエッジから上位レベルのイーサネットネットワークまで接続することで、SPEは産業オペレーションにおけるリアルタイム監視、予知メンテナンス、および収集・分析した客観的なデータに基づく戦略的な意思決定を可能にします。
SPE(シングルペアイーサネット)アプリケーション
より効率的で信頼性の高い通信を実現するSPEは、産業プロセスを変革する上で極めて重要な次世代技術です。監視機能の強化から制御の効率化に至るまで、幅広いメリットを備えたSPEは、産業アプリケーションに大きな価値をもたらします。ここでは、SPEが産業ネットワークをどのように変革できるかについて、いくつかの例をご紹介します。
- 自動車
- 急速に変化する自動車製造業界は、コスト上昇、車両重量の増加、コネクティビティへの要求の高まり、そして安全性と信頼性の向上といった数々の課題に直面しています。SPEは、1本のツイストペアケーブルで配線を簡素化し、軽量化、データ伝送の改善、そしてシステムの安定性を確保することで、状況を一変させる次世代技術です。この革新的な技術により、メーカーはオペレーションの効率化、生産性の向上、そして先進運転支援システムや自動運転機能の統合を実現することができます。
- プロセスオートメーション
- SPEは、1本のツイストペアケーブルで最大1,000mまで10BASE-T1Lをベースとした堅牢で高速なデータ伝送を実現し、プロセスオートメーションに革命をもたらします。これらの産業用アプリケーションは、通常、危険な環境や電磁干渉(EMI)の高いエリアで稼働しています。そのような場合、最適なパフォーマンスを確保するためには、適切なシールドと接地(グランド)技術を検討することが重要です。SPEのための堅牢な物理層技術であるAdvanced Physical Layer(Ethernet-APL)は、厳格な安全基準を満たし、過酷で危険な環境下でも信頼性の高い安全な通信を提供します。
Ethernet-APLの詳細については、
Ethernet-APLの技術情報ページ(coming soon)をご参照下さい。
- ビルディングオートメーション
- ビルオートメーションシステムは、複雑な配線、拡張性の制限、統合の難しさ、データ管理の問題、エネルギー効率の悪さ、セキュリティ上の懸念といった課題を抱えていることが少なくありません。SPEは、HVACシステム、セキュリティネットワーク、データ収集用のセンサーやコントローラーなどのIoTデバイスといった多様なアプリケーションを統合ネットワークに組み込むことで、エッジとクラウドをシームレスに接続し、これらの課題を解決します。これにより、SPEは、ビルオートメーションの近代化、効率性の向上、コスト削減、そして持続可能性の実現に欠かせないソリューションとなります。
- ファクトリーオートメーション
- 拡張性の制限、統合の難しさ、複雑な配線は、ファクトリーオートメーション環境における一般的な課題です。SPEは、1本のツイストペアケーブル設計を使用することで、配線の複雑さとコストを削減しつつ、信頼性の高い高速通信を実現します。この技術により、製品品質の維持と規制遵守の保証に不可欠なリアルタイム監視と制御が可能になります。
SPE(シングルペアイーサネット)に関するよくある質問(FAQ)
SPEテクノロジーの普及が進むにつれ、その機能、アプリケーション、利点について多くの疑問が生じています。このFAQセクションでは、SPEに関する最も一般的な質問にお答えします。
- SPEは、従来のマルチペアイーサネットとどのように異なるのでしょうか?
SPEは、1本のツイストペア配線設計を使用した、イーサネットの物理層における新しい技術で、マルチギガビット速度と最大1,000mの長距離接続を実現します。従来の銅線イーサネットは、複数のペア(4または8線)を使用し、より高速な通信速度を実現しますが、最大通信距離は100mと短くなります。SPEは、軽量設計と長距離伝送が可能なため、産業アプリケーションにおいてコスト効率の高い選択肢となります。一方、従来のカッパーイーサネットは、より高い帯域幅を提供するため、オフィスネットワークやデータセンターに適しています。
- SPEと既存のフィールドバスとの違いは何でしょうか?
フィールドバスは、従来のフィールドアプリケーションにおいて信頼性が高いことが実証されていますが、相互運用性(interoperability)の制限、高コスト、低データレートといった課題に直面しており、上位のITネットワークとのデジタル障壁となっています。また、将来の需要を満たす可能性も限られています。一方、物理層技術であるSPEは、イーサネットを産業用アプリケーションに直接統合します。プロトコルに縛られることがなく、リアルタイムのデータ伝送、使いやすさ、コスト効率といった利点を備えたSPEは、IIoT(産業用IoT)やIndustry 4.0アプリケーションの可能性を最大限に引き出すことができます。
- 危険環境において、SPEは使用可能でしょうか?
危険環境とは、可燃性ガス、蒸気または粉塵などが特定の条件下で発火する可能性のある、爆発性雰囲気のある場所を指します。このような環境に導入されるネットワークは、発火を防止し、運用上の安全性を確保するために、特殊な機器を必要とします。
Ethernet-APLは、危険環境においてSPEを導入することを可能にする高度な物理層技術です。Ethernet-APLは、10BASE-T1L規格に基づき防爆仕様の1本のツイストペアケーブルでデータと電力の両方を伝送することができます。これらの機能により、Ethernet-APLは、危険場所での使用に非常に適しています。
- PoDL(Power over Data Line)は、SPEにおいてどのような役割を果たし、産業分野での導入にどのような影響を与えているのでしょうか?
SPEにおけるPoDLは、1本のツイストペアケーブルでデータと電力を同時に伝送することを可能にします。この機能により、配線の複雑さ、材料コスト、設置時間を大幅に削減し、産業用デバイスの導入を簡素化します。また、配管やキャビネット内の貴重なスペースを節約するとともに、専用の電源ラインを必要とせず、遠隔地や接続が困難な場所にあるデバイスへの電力供給を可能にします。これにより、ネットワークの柔軟性が大幅に向上し、産業用エッジにおけるデバイスの統合が効率化されます。
- SPEとTSN(タイムセンシティブネットワーキング)テクノロジーとの関係とは?
SPEは、物理層テクノロジーです。一方、TSNは、上位のネットワーク層で動作し、リアルタイムパフォーマンスを実現するための確定的なメカニズム(高精度な時刻同期やトラフィックスケジューリングなど)を提供します。これら2つの技術は、技術的に互換性があり、将来的にSPEとTSNを統合したソリューションによって、産業ネットワークにおいてエンドツーエンドのリアルタイム通信を実現する可能性を秘めています。
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